ライフプラン(将来設計)とは?

「見えない不安を見える課題に」〜何がなんだか分からない現状を整理する

 今の生活が永遠に続くわけではありません。税制・法律・社会制度か変わる。親御さんが亡くなる。多くの人が、将来をなんとなく不安におもいながら、「なんとかなる」と現実から目をそらしてしまいがちです。

 ライフプラン(将来設計)とは、今後も自分たち家族が幸せに生活していけるかどうか(将来資金が不足するのかどうか)を中・長期的に予測し、計画をたてることです。

 是非この機会に、いまの生活を見直し、家族やまわりの人達と話し合いながら、幸せな将来を設計していきましょう!

なぜライフプランが必要なの?

”今”の状態を客観的に分析して解決策を提案する、カーナビ型支援

 昨年から「8050問題」が、主要新聞やテレビ等で特集される等、大きな社会課題となってきました。京都府実態調査でも、10年以内に後期高齢者となる団塊の世代の親と働けないジュニア世代の「7040」「アラフォー・クライシス」はまさにリアルタイムに訪れていることが明らかになっています。

 先行きの見えない不安感から、支援につながる一歩を踏み出せていない御家族、当事者の方も多いと思います。「ライフプラン」の視点による具体的で専門的な「将来設計支援業務」が一歩踏み出す機会になればと願っています。当法人(NPO法人LPW)の専門性と連携団体のネットワークを活かし、実効的で全国的にも先進的な試みを行っていきます。

*キャリアコンサルタントの視点

ライフプランは「就労の見込みがないから仕方なく」という消極的な動機ではなく「よりよく生きていくために」という積極的なとらえ方をします。

1970年代後半からキャリア理論は職業選択だけでなくライフキャリア(人生の役割の連なり)という視点が強調されるようになりました。(スーパーの「ライフキャリアの虹」ハンセン「統合的ライフプラニングなど)

個人の生活上の役割(ライフロール)には「職業人、学習者、余暇人、市民、家庭人、傍観者・・」などがありますが、それらをつなぎ合わせ意味ある人生を創り上げるという作業をライフプランニングと考えるのです。

この考え方では、ライフプラニングは早い時期から考え始めたほうが良く、「資産」のあるなしにも関係がないということがわかります。

 

 

*心理カウンセラーの視点

ライフプランニングには「将来への見通し持つという安心感が次の一歩へつながる」という心理的な意味があります。

アブラハムマズローという心理学者が提唱した「欲求段階説」によると「安心・安全」が確保されることが「自立」(「所属・承認・自己実現」)への意欲につながります。

社会的不安をもつ若者の経済的自立へのハードルが高い状況で「親の高齢化」は彼らにとって発奮の契機でなく足がすくむような不安材料です。

ライフプランをたてることにより将来も何とか生きていけるという見通しをもつことの意味はその点でも大きいと言えます。

 


*TEACCHプログラムの視点

社会的不安を持つ若者、特にひきこもりが長期化しているケースでは発達障害の傾向がある割合が少なくないといわれます。発達障害の特性に基づいた支援として国際的に有効性が認められている「TEACCH」(ノースカロライナ州公認の自閉症支援サービス)の重要なキーワードとして「構造化」があります。「構造化」とは環境の意味を理解しやすく整え、物事のつながり見通しを持てるようすることで、不安、混乱、ストレスが減り、成功体験から自立行動につながるといわれます。具体的には空間、場所、時間の流れ、課題、活動の見通しを視覚的に提示することです。

「ライフプランを考え将来への見通しを持つ」ということは「人生全体の構造化」と言え、不安感が強い発達障害傾向のある若者にとって有効な支援方法になります。 

*専門家の介入

家族の問題・話し合いの中に専門家が理解ある第3者として介入することが家族関係改善のきっかけとなることがあります。

ライフプランのスタートは「受容」(カーナビゲーションに例えると現在地確認)ともいえます。

現在地確認はライフプランニングにおいては家族の現在の状況を客観的に確認し受容することです。

ありのままの現状を確認することが次の一歩へのスタートだと思います。

 

また社会保障制度や支援機関は近年それなりに充実しているものの、それらを使いこなすにはかなり高度な能力やエネルギーが必要です。

支援を受けるための「地域間格差」「家族力格差」も存在します。

それらの問題解決にも専門家がライフプラニングに参加する意味は大きいといえます。


ライフプランを立てるには

財産とキャッシュ・フロー

 将来資金が不足するのかどうかを予測するために、まずは今ある財産(金銭や土地・建物・家具・車など)を洗い出し、キャッシュ・フロー表を作成しましょう!

親子の共通認識

 家族で理解を共有するために、現状を言葉と紙で伝えましょう。また、親亡き後に向けたお金の準備と心の準備をしましょう。

今日からできること

  1.  支出を見直し、収入を増やす方法を考えましょう
  2.  親亡き後を想定して、少しずつ生活力を身につける練習をしましょう
  3.  相続対策を考えましょう

 以上、覚悟を決めて実行に移しましょう。

ライフプランセミナー・常設相談窓口

 「ひきこもり当事者とその家族等の将来設計支援業務」では、無料セミナー開催・相談窓口を開設いたします!

個別相談(将来設計アドバイスシート)

 セミナー参加、常設相談窓口利用された中で希望される方に将来設計支援申込票を提出いただきます。申込票にご記入いただいた内容を元に、ファイナンシャルプラン・法律問題・社会保障・社会参加など、次の一歩につながる「将来設計アドバイスシート」を無料で作成いたします。(※キャッシュフロー表を含むファイナンシャルプラン作成も限定で実施)